ジヴァムクティヨガ ─黒は光の真の顔
2018.03.30
春ですね。うずくまって眠ってるエネルギーを刺激してどんどん開花させていきましょう。
tadeva-artha-mātra-nirbhāsaṁ svarūpa-śūnyam-iva-samādhiḥ ॥3॥
選んだ対象に対して連想を固定する力を通して、その対象のみが輝き、そこには確固たる一体感がある。この恍惚状態はサマディ、あるいは至高と同一であると言われる。
パタンジャリの『ヨガスートラ』3章3の一説です。
ヨガの哲学的な話や瞑想や、その状態の話をすることはとても難しいのですが、その中から「Siddhi」について。
サンスクリット語で、シッディと読みます。
シッディは英語では「power:力」と訳されることがしばしばですが、正確には「accomplishment:完成」とか「attainment:到達」あるいは「success:成功」を意味します。
そして「Siddha:シッダ」とは、完成や成功を手に入れた人のことです。
『ヨガスートラ』の第3章「Vibhuti pada:ヴィブーティ・パダ」では、シッディの成し遂げ方について書いてあります。
シッダとして名のある2人にパタンジャリとニコラ・テスラがいます。
前者は紀元後4〜5世紀頃に成立した『ヨガスートラ』の作者と言われ、後者は19世紀中期から20世紀中期の電気技師であり発明家です。
テスラはエジソンのライバルといわれ、空中放電実験のテスラコイルや、現在の無線送電システムを提唱した人。
ラジオやエックス線、蛍光灯、そしてリモコンに至るまで、現在身近にたくさん存在する、無線である多くのものの基礎を築いた人です。
この2人が「光」について対話をし、「光」について考察するというお話です。
では冒頭の一説にある「Samadhih:サマディ」に戻りましょう。
栄光の光を未来へ繋げる
「光は、暗闇の源が拡大することで変容したものだ」とテスラは言います。
「そこから光が必要に応じて、光となる」と。
そこでパタンジャリは「この光の力は、マインドが外向きにあるとき、高揚させたり勇気づけるものとなるが、Samadhihには障害になる」と言っています。
「光の栄幸の中で休むことは危険なことである」とパタンジャリは言います。
それは、一過性の成功の中で自己満足をすることになるからです。
実際、歴史上名のある人は休むことなく「今」という時をこれから訪れる時へと繋げ、未来の可能性へ向かっているのです。
これが行動の完成におけるヨガなのです。
どうでしたか?
ヨガには沢山の学びがありますね。