自分本来の力を発揮するために:アライメントを学ぶ意味
2016.02.11
ヨガを長くやっていると、アサナの名前を言われただけで、そのポーズを取ることができるようになってきます。
ちょうどその頃になると、不思議と少しずつ興味がヨガの持つ哲学や考え方、様々なことに意識を向けられるようになっていきます。
そしてそういったワークショップや哲学の講座を取ることもあるかもしれません。場合によっては、ティーチャートレーニングに参加した方もいらっしゃることでしょう。
でもそんな時、ポーズを取れるようになったり、身体的に理解したと思ったりしたときこそ、もう一度、ヨガのアライメントが何を求めているのか、ゆっくり考えてみてください。
なぜならヨガを好きになったのはほかでもない、そのポーズを取ることがスタートだったはずだから。
実は誰もが耳にしているアライメント
ヨガでいうアライメントとは、簡単にいえば、アサナを行うときに身体をどう配置するかというルールのこと。
例えば「アドムカ・シュバナアサナ:ダウンドッグ」では手はどのようにし、手と手の幅はこのくらい、足の幅は、身体にかけるエネルギーの方向性は、目線は・・・などなど、これがアライメントです。
一般的にクラスの中でインストラクターが声をかけているすべてが、アライメントであることが多いものです。
そもそもアライメントとは?
もともとアライメントとは、一列に並ぶ/並べる、調節や調整、協力、団結、提携・・・などの意味を持つ英単語。
よく車の車体構造で使われる言葉で、その場合、車のホイールを支える車軸の角度を適正な状態にすることを指します。
わかりやすくいうと、車のタイヤが地面に接する角度調整をし、4つの車輪が適正な位置で、的確に動作するようにすることです。
このホイール・アライメントを整えることで、始めてその車本来の持つ走行性能を発揮することができます。
自分の本来持つ力を発揮するために
人間の骨格も、車と同じ目的を持ってアライメントが備わっています。それが骨格です。医学的も「骨格アライメント」という言葉でよく使われています。
人は、多くの骨が関節や靭帯、筋肉によってつなげられることで、ひとりの人間、身体として形成されています。
ヨガにおけるアライメントとは、この骨や関節、筋肉の並びのことを指します。
人として構成されているアライメントが崩れてくると、体幹が歪み、痛みが発生し、さらに内蔵の働きにも影響するなど、さまざまな障害があらわれます。
そして、アライメントを意識しないままに身体を動かすことは、車体に負担をかけたまま車を走行させているのと同じことです。
いかに良いハイオクガソリンを入れ、エンジンをふかしたとしても、本来持つ力を発揮することはできないのです。
ヨガの持つ本来の性能や力を発揮するために、自分自身の身体のアライメントを整えていくことは、必須ともいえることなのです。