ジヴァムクティヨガ ─ みどりでいるのもそんなに楽じゃない
2018.09.01
2018年のクリシュナ神の誕生祝いは9月2日です
みどりでいるのもそんなに楽じゃない
今回はデイビッド先生の、このようなチャンティング(唱和)で始まりました。
そうさ! 全ての苦難を取り除き自由を授けるその者よ、神の祖先たちの子である甘い顔をしたその者よ、長い髪をたなびかせ、信じる者を喜びでワクワクさせるその者よ。そうさ!
Haribolは、インド神話に出てくる神々の名前をチャンティングする(唱和する)ことを意味しています。
Bolはチャント、あるいは話すという意味を持ちます。
Hariは、信じる者の苦難を密かに(根こそぎ)取り払う者、その者の持つすばらしく超越的な特性によって信じる者の心とマインドを密かに(根こそぎ)つかみ取る者という意味を持ちます。
Hariはヴィシュヌ神の名です。
インド神話に登場する神々は、化身として生まれ変わり、その度に異なる名を持ちます。
ヒンドゥー教の中の主たる伝統のひとつであるヴァイシュナヴィズムの文献の中で、Hariは、ブロックや問題、痛みや束縛を取り除くという性質を持った存在として見受けられます。
つまりクリシュナ神の化身です。
とあるサンスクリット語/英語の辞書では、Hariが2ページにも渡って説明されています。
そしてその最初の記述では、黄色もしくは金色、緑、淡黄褐色、赤茶色、茶褐色、青緑、緑がかった色とあります。
クリシュナが青/黒と記述されてる一方で、Hariは緑や赤や黄色や金色になれるところから、Hariには一つの色でいることが難しいようです。
Hariにはまた、緑のカエルという意味もあります。その他、同様に、太陽、月、猿、馬、ライオン、ジャッカル、オウム、孔雀、ガチョウ、蛇、風、火などの意味もあります。
このことから、ひとつの言葉がとても広い意味合いを持つ、ということが分かりますね。
私たちの発想も同様です。
think globally, act locallyという言葉もあるように、狭い事柄から広い事柄まであります。
ここでデイビッド先生が伝えたかったのは、色に囚われない、色で区別をしない、色で差別化を図らない、ということ。
hariが緑にも赤にも黄色にもなるように、その存在には内なる様々な色が存在しているのです。
ヨガの世界に好きや嫌いの概念はありません。
好きや嫌いを作っているのは自身の中のエゴであり、自我なのです。
そしてそのことを理解できるのは、人間だけなのです。
どうでしたか?
ヨガには沢山の学びがありますね。