時間と空間:「ゆとり」はどこからやってくる?
2016.05.10
修習と離欲。ちょっとだけ頑張って、後は手放す。その瞬間、心と身体に、どんな変化が訪れるか、是非実感してみてください。「今この瞬間」の自分を感じられる時間を、共有しましょう♪
ヨガをすると、ふと、自分の中の「ゆとり」に気が付くことがあります。
「ゆとり」とは、【物事に余裕のあること。窮屈でないこと】。
人間誰しも、他人と比べてコンプレックスを感じたり、仕事が忙しくて時間が足りないとぼやいたり・・・人間関係がうまくいかなくて憂鬱になって落ち込んだり、時には苛立つこともあります。
これは心の余裕がなくなってとても窮屈な状態です。
ヨガに出会う前は、私も、常に頭の中に悩み事がグルグルしている生活を送っていました。
ひとつの悩み事が消えかけると、また別のところから新しく悩みの芽が出て大きくなる・・・その繰り返しです。
私の意識は常に、そのとき一番大きな悩み事に向いていて、あまりにもその悩み事が大きくなりすぎると、他のことが手につかないぐらい余裕がなくなっていました。
「悩みごとスイッチ」があるとしたら、ずっとオンになっている状態です。
「ゆとり」とは自分の内側にあるもの
実は、今でもその頃の私と、今の私は、根本的には何も変わっていません。
ただひとつ大きく変わったのは、自分の中の「ゆとり」に気が付くことができるようになったということ。
人はどうしても「ないもの」に意識が向きがちで、「今あるもの」に気が付くことが苦手です。
ヨガをする時は必ず呼吸に意識を向け、アサナ(ポーズ)や瞑想を行います。
クラスが始まってすぐは、まだまだ頭の中がまだ悩みごとや考えごとでザワザワしていても、続けていると必ず頭の中の「悩みごとスイッチ」が一瞬オフになる瞬間が訪れます。
本当はいつでも自分のなかにあるもの
これこそ、ヨガをしている「今、この瞬間」に最大限に意識が集中している時です。
その時、普段の悩みごとだらけの自分から解放され、あらゆる感情に縛られない「まっさらな自分」になります。
そして最後のシャバアサナ(安らぎのポーズ)では安心してすべてを手離すことが出来、自分の中の「ゆとり」に気付きます。
何にも縛られない心の余裕「ゆとり」は、突然自分の中に出現したものではなく、いつも自分の中にあるのです。
ただ、普段は悩みごとがその上をザワザワしているので、気が付かないのです。
ヨガを繰り返し日常生活の一部として取り入れて行くことで、自分の中に今ある「ゆとり」に意識を向けることができるようになります。
足りないものばかりが気になって心に余裕が無くなった時こそ、自分の中のゆとりに意識を向けて、毎日の生活を穏やかに過ごしましょう。